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民泊の投資でめっちゃ得する税金の話【大阪】

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)

光熱費や人件費高騰による大幅なコストアップ・・・
しかし、中小企業の多くはコストアップを販売価格に反映できず苦しんでいます。「薄利多売」の時代は終わり、中小企業でも「値上げ」が必須の時代になりました。
この時代を勝ち抜くために、弊所独自の「強み集中」利益最大化経営計画を通して中小企業の支援を行っています。

代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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20186月に民泊新法がスタートし、ますます注目度が上がっている民泊。空き家の活用や、不動産投資のビジネスチャンスと捉えている方も多いようです。

 

今回は民泊を不動産投資と考えている方に是非とも知っておいていただきたい税金の話です。民泊している人、これからしようとしている人必見の内容です。

民泊したら消費税って還付されるの?

 

「民泊したら消費税って還付されるの?」

とにかく最近よくいただくお問い合わせです。

消費税が還付されるかどうか?それはあなたの会社が消費税課税業者か否かによります。民泊は空き家の活用として行う方もいる一方で、不動産投資として考えている方も多いようです。

民泊新法を適用すると営業日数制限があるので、大きなビジネスチャンスとは言い難いのですが、大阪市内は戦略特区条例があるのでこの限りではありません。営業日数制限がないので、より大きなビジネスとして捉えることができます。

その辺についてはこちらの記事を是非お読みください。

https://oyama-toshiro.com/wp/minpaku-kaisetsu-oosaka/

 

法人を設立してすぐは消費税納税義務者にならないほうがいいと言われていますが…

 

資本金 1,000 万円未満で会社を設立した場合、設立後 2年間は消費税は免税扱いとなっています。そのため会社を設立してすぐの場合、多くのお客様は起業直後の不安定な状態なので、なるべく資本金を1,000万円以下にして消費税納税義務者でいられる期間を最大限伸ばすことで節税しようと考えるのがセオリーです。

 

消費税の免税の恩恵を1日でも長くするために、戦略的に会社設立日を決めるケースもあるほどです。

https://oyama-toshiro.com/wp/consumption-tax/

ただし会社の事業で民泊をする場合は、必ずしもその限りではありません!例外的にあえて最初から消費税納税義務者になった方が結果的に得をする場合があるんです。

 

民泊するなら消費税納税義務者になった方が得するかもしれない理由

会社の事業として3,000万円の物件を購入し、その年度の売り上げ1,000万円の場合をモデルケースで考えてみます。

 

消費税課税業者でない場合

物件の購入金額:
3000万円+8%=3,240万円

消費税を240万円支払っていることになります。また消費税課税事業者でないので、還付金はありません。

 

消費税課税業者の場合

物件の購入金額:
3000万円+8%=3,240万円

消費税を240万円分支払うことになるのですが、消費税課税業者であれば年度末に還付金を受けることができます。還付金は、物件購入金額から売り上げを引いた差額に消費税をかけた金額です。

消費税の還付金:
3,000万円-1,000万円=2,000万円
2,000万円×8%=160万円

つまり消費税で240万円支払ったとしても、あとで160万円を還付金として受け取ることができるのです!物件の投資金額や売り上げによっては、このモデルケースよりも得をするパターンもあります。

 

最初に書いた通り通常は法人成りしてすぐは、消費税の支払いはなるべく遅らせるケースが多いのですが、民泊をやる場合は投資金額が大きいので、消費税課税業者に最初からなっておいた方が得する場合もあるんです。

 

消費税課税業者の抜け穴を使う人もかつてはいましたが…

消費税課税業者になると、物件購入金額から売り上げを引いた差額に消費税をかけた金額が還付金として戻ってくることは先ほどもお話しました。

この仕組みを悪用し、還付金をたくさん受け取る事例がかつてありました。

やり方はこうです。

先ほどと同じく会社の事業として3,000万円の物件を購入し、売り上げが1000万円あったとします。

本来なら消費税の還付金は、

消費税の還付金:
3,000万円-1,000万円=2,000万円
2,000万円×8%=160万円

です。

 

しかしかつて横行した制度を悪用していた人は、不動産業ではなく例えば投資した物件のそばに自動販売機を設置して、それを主たる商売であると申請するのです。税法は1人の人に対してかかるものなので家主とは言わず自販機おいて売り上げあったら課税事業者と言い張るのです。例えば自販機の売り上げが年間100 万円だとしましょう。すると…、

消費税の還付金の悪用例:
3,000万円-100万円=2,900万円
2,900万円×8%=232万円

本当は不動産の家主が主たる事業内容なのに、自販機の設置であると申請することでなんと72万円も得します。こういう手口がかつて横行しました。

 

なぜわざわざこういうことを書くのかというと、民泊をされる方で不動産事業に慣れていない方もいらっしゃるでしょう。そんなとき誰かから先ほどの事例のような話を持ちかけられるかもしれませんが、今はこのやり方通用しません。民泊は投資ビジネスとして新しく始める方が急速に増えています。

前述したように、弊所のある大阪市内だと戦略特区法の対象となり営業日数制限がなくなるためビジネスチャンスと捉える方が多いはずです。そうしたなかでこのような法の抜け穴で誘惑する人は少なからずいるはずです。

こういうおいしい儲け話にのらないようという注意喚起の意味で書きました。

まとめ

民泊を投資として行う方に向けて、税金のお話をしました。

会社設立した場合、可能な限り消費税の支払いを引き延ばす方が多いのですが、民泊に限っては例外的に消費税課税業者になった方が得する場合があります。

ただし必ずしも得するとは限らないし、どのくらい得するかもそれは個人によりけりです。その見極めを個人でするのは難しく売り上げ予測のシミュレーションが大事です。

還付を受けたら得なのかどうか?トータルで考えることが大事です。資金繰り予測を一緒に考えましょう。お気軽にお問い合わせしてくださいね。

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    大山 俊郎

    大山俊郎税理士事務所代表税理士

    同志社大学商学部卒業後
    父が経営する年商50億の会社へ入社

    二代目経営者として
    現場での下積みから
    会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

    特に
    ・銀行との交渉
    ・経理の改善
    ・資金繰り
    ・事業承継の対策
    などに尽力

    ある親族との同族問題で自社の株式
    を売却をした経験から
    「会社のヒト・モノ・カネの管理は
    会社と経営者一族の運命を左右する」
    ことを痛感

    日本随一の
    「同族会社経営を経験した税理士」
    として事務所を開設し
    「会社にお金を残す節税マニュアル」
    を開発
    全国の同族会社の経営者・法人経営者
    向けに「会社を強くする仕組み作り」
    を指導

    大山俊郎のプロフィール

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