【事前確定届出給与】ツールで今すぐ期限がわかる!たった1日のズレで経費にならない?─役員賞与の届出期限を読み違えた会社の代償

期日計算ツール
役員ボーナスの届出には期限がある。1日遅れで全額経費NG。
あなたの会社の期限は?
決算月を選ぶだけで、あなたの会社の提出期限がわかります。総会の日は税理士さんに任せている会社が多いので、空欄なら「総会を一番遅い日に開いた場合」で計算します。
1日でも遅れると、そのボーナスは全額経費になりません(法人税法34条1項2号)。
さて、質問です。そのボーナスは「いくら」にすると会社にお金が残るか。答えられますか?
期限はこれで守れます。ただし期限は"入口"にすぎません。役員ボーナスは「いつ届け出るか」より「いくらにするか」で勝負が決まります。同じ年収でも月給とボーナスの配分ひとつで税金と社会保険料の負担は大きく変わるからです。
え?そんなことは顧問税理士に聞けばいい?——聞ける関係ならそれが一番です。ただ「うちの顧問税理士にはこんな細かいことを聞きづらい」という社長が実に多い。この記事にたどり着いたあなたもそうではありませんか?
そこで「知っているだけで会社にお金が残る打ち手」だけを選んだ『会社の成長につながる節税50選』を用意しました。無料メルマガ「会社のお金のホントとウソ」の登録特典です。読者は経営者だけ。解除はいつでもできます。
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当シミュレーターについて
※決算日が月末のケースを想定しています(選んだ月の直近の月末を決算日として計算。月末以外の決算日の会社は、税理士さんにご確認ください)。株主総会などで決めてボーナスを年1回で支給する場合の計算です(法人税法施行令69条4項1号)。税務申告の期限を延長している会社は総会をもう少し後ろにできます。作ったばかりの会社(設立1期目)や期中の役員昇格は別のルールです(同条4項2号・3号)。
事前確定届出給与の「期日」は特別な言葉
事前確定届出給与の届出についてアドバイスをすることが多くなってきました。
アドバイスをする際、「期日」という単語に敏感になっていくのを感じます。
なぜならお客様にとっての期日を1日でも間違えれば、税理士はそれだけで信頼を失う仕事だからです。
期日を守ることは、税理士の信用そのものと言っても過言ではありません。
「事前確定届出給与」の届出書に潜む落とし穴
税理士業務の中で、会社の役員賞与に関わる届出書 ― いわゆる「事前確定届出給与に係る届出書」を提出する機会があります。
書類の中身ももちろん重要ですが、実はそこに書く「日付」こそが、税理士泣かせのポイントなのです。
この届出書は、提出のタイミングを間違えると、会社の損益に大きな影響を及ぼしかねません。
それほど「期日管理」がシビアな書類です。
では、次のケースで正しい提出期日を導き出せるでしょうか?
<事例>
決算日:令和7年7月31日
② 職務執行の開始日:令和7年9月26日
③ ①または②のうち早い日から1か月を経過する日
④ 職務執行開始日を含む会計期間の開始日から4か月を経過する日
⑤ ③と④のうち早い日
この⑤が、届出書の提出期限にあたります。
「経過する日」っていつのこと?
①と②までは簡単ですが、③で多くの人がつまずきます。
まず、「①と②のうち早い日」を探します。
この例では、①の「9月25日」が早いですね。
次に、「1か月を経過する日」を求めます。
ここでの「経過する日」とは、期間がちょうど満了しようとしている日を意味します。
つまり、「まだ終わってはいないけれど、終わりの直前の日」。
したがって、この場合は10月25日となります。
一方で、「経過した日」と書かれていた場合は、「もう期間が過ぎた後の日」を指します。
この場合は10月26日が該当します。
④の計算と注意点
次に④を見てみましょう。
職務執行開始日(令和7年9月26日)が含まれる会計期間(令和7年8月1日〜令和8年7月31日)の開始日(令和7年8月1日)から4か月を経過する日を求めます。
結果は「令和7年12月1日」となります。
実は③の「10月25日」は誤り?
ここで注意したいのが、「国税通則法第10条」という法律です。
この法律では、期間の数え方について次のように定めています。
たとえば「9月25日から1か月を経過する日」を求める場合、
初日(9月25日)は含めず、その翌日(9月26日)を起算日とします。
そして、翌月同日(10月26日)の前日が「経過する日」となるのです。
つまり正解は「令和7年10月25日」となります。
年末の提出期日はどう扱われる?
一方、④の日付「12月1日」がもし休日に当たる場合、
税務署をはじめとした行政機関は、「行政機関の休日に関する法律」により、
12月29日から翌年1月3日まで休みと定められています。
このように休日と重なる場合、国税通則法第10条第2項で次のように規定されています。
「期限が日曜・祝日・その他の休日に当たるときは、その翌日を期限とみなす」
そのため、実際の提出期日は翌営業日(その年のカレンダーによる)となります。
正しい答えは?
最終的に、⑤に該当する正しい日付は
▶ 令和7年10月25日 です。
おわりに
普段何気なく扱っている「日付」ですが、税務の世界では1日の違いが大きな意味を持ちます。
税理士が「期日」という言葉に敏感になるのは、こうした法律上の厳密なルールを常に意識しているからなのです。
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大山 俊郎
大山俊郎税理士事務所代表税理士
社長が大きなお金を動かす前に、税務・資金繰り・銀行対応の視点から「会社にお金が残る判断」を支援しています。
年商50億規模の製造業で経営現場を経験。
著書
『SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集』
近畿税理士会所属
税理士番号:127208