【超効率的】プロが直伝する確定申告のやり方4STEP
「確定申告のやり方を知りたい」
「確定申告を効率的にやるにはどうしたらいいだろう?」
このようにお考えではないですか?
所得税の確定申告を効率的に行いたいのであれば、会計ソフトの活用がおすすめです。会計ソフトを導入することで、経理の知識が無くても誰でも簡単に確定申告を行えるでしょう。
会計ソフトを活用した確定申告のやり方の流れは以下の通りです。
上記のステップのうち、「STEP.1日々の帳簿付け」の収入と経費の計算が特に重要かつ時間がかかります。会計ソフトを活用して日々の業務を簡略化することで、確定申告の作業そのものを効率化できます。
確定申告を簡単かつ確実に行うなら税理士への委託も近道です。しかし当然税理士に委託するには費用がかかります。ある程度収入が安定していたり忙しいなどの場合は税理士に委託すると良いでしょう。
この記事では、会計ソフトを使って所得税の確定申告を効率的に行う方法や準備するものなど以下の内容についてポイントを絞って詳しく解説します。
この記事をお読みいただくことで、確定申告を効率的に行う方法を理解していただけるはずです。ぜひこの記事のポイントを参考に、確定申告を行ってみてください。
監修者 大山俊郎 |
目次:
6.事業規模が大きくなれば税理士へ確定申告の依頼も検討しよう
1.確定申告を効率的にやるなら会計ソフト活用がおすすめ
冒頭でも解説した通り、確定申告を効率的に行うのであれば会計ソフトが効率的です。特に、青色申告を行う場合には手作業で計算を行うのでは余りにも時間がかかりますし、正確に金額を計算できない可能性もあります。
会計ソフトを導入すると、日々の帳簿付けを簡単に行えるようになります。細かくて複雑な作業を行う必要はなく、収入や経費を入力するだけで所得(儲け)を自動的に金額を計算してくれるのが特徴です。
もちろん、会計ソフトにもデメリットがないとは言えません。それは導入コストです。会計ソフトには一般的に「買い切り型」と「サブスク型」がありますが、いずれの場合も導入に費用がかかります。
サービスの内容にもよりますが、個人向けのサービスでおおむね月額数千~数万円の費用がかかります。そのため、白色申告の場合には会計ソフトを導入せずに手作業での計算で良いかもしれません。
2.確定申告のやり方の流れ
それではここからは、会計ソフトを使った確定申告のやり方の流れを詳しく見ていきましょう。ここでは以下の流れで解説します。
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
2-1.日々の帳簿付けを行う
まずは会計ソフトを活用して、日々の帳簿付けを行います。
2-1-1.日々の帳簿付けを会計ソフトで行う方法
ここではまず、日々の帳簿付けを会計ソフトで行う方法について解説します。
日々の帳簿付けは知識があれば手作業でも行えますが、複式簿記の場合は計算が複雑になりやすいといった特徴があります。そのため、数字や金額の入力だけすれば正確に計上できる会計ソフトがおすすめです。
会計ソフトの機能はサービスによって異なりますが、多くの場合は以下のような機能があります。
- 銀行口座とクレジットカードを同期してデータを自動入力
- AIによって自動的に勘定科目が振り分けられる
- システム上でのバックアップ機能
- 複式簿記に関しての知識が無くても自動的に複式簿記を行える
会計ソフトを契約すると、まずは事業の基本情報を設定します。その際事業で活用する銀行口座とクレジットカードを会計ソフトに連携すると、その後は常に自動でお金の動きを読み込んでくれます。AI機能等によってそれらの入力項目から自動的に勘定科目が振り分けられます。
もちろん、自動的に振り分けられた勘定科目が間違っている場合もあります。その場合には手動で適切な勘定科目を設定して登録します。
また収入があった場合にも、どのような収入であるかを登録できます。よく取引する事業者を登録しておくことで、その都度手動で入力する手間が省けます。
つまりまとめると、以下のような方法で帳簿付けを行います。
- 支出や収入など基本的数字はすべて自動で入力される
- 勘定科目もある程度予測されて自動入力される
- 自動入力が合っているかどうか定期的に確認し帳簿付けを完了する
期中の作業で必要なのは「3.自動入力が合っているか定期的に確認し記帳を完了する」という部分です。取引の数にもよりますが原則として毎日行う必要はありません。稀に誤差などが出た際に原因追及がしやすいよう、あまり溜めずに1~2か月に1度の帳簿付けが推奨されます。
2-1-2.帳簿付けを会計ソフトで行わない方法
会計の知識があれば、会計ソフトを使わなくても帳簿付けは可能です。その場合に必要になる帳簿は、以下の通りとなります。
会計ソフトを使わずに65万円の控除※を受けたい場合には、これら全ての帳簿を日々記帳する必要があります。事業内容によってはあまり使わない帳簿もありますので、その場合はある程度楽に帳簿付けを行えるかもしれません。
2-2.確定申告に必要な書類を作成する
確定申告の時期になったら、いよいよ必要な書類を準備するフェーズに入ります。会計ソフトで確定申告を行う場合に作成する書類は以下の通りです(※青色申告の場合)。
- 確定申告書
- 青色申告決算書
確定申告書は、以下の形式で作成する書類です。
※確定申告書Aは、2022年分(2023年3月15日申告期限分)の確定申告より様式が廃止されています。
ひとまず簡単に「A・Bの区別がなくなる」ということを理解しておけば問題ありません。
こちらは確定申告書「第一表」ですが、このほかに「第二表」もあります。これが確定申告で重要な書類です。
また青色申告を行う場合には「青色申告決算書」も作成する必要があります。
所得税の確定申告を行うための作業は、これらの書類を作成するために行われます。
会計ソフトを使っていない場合には必要な項目を計算し、手書きで記載する必要があります。しかし会計ソフトで普段から帳簿に記入していれば自動で記入してくれるため、細かい計算や必要項目を自分で割り出す必要はありません。
例えば一般的によく用いられている「freee会計」であれば、必要な項目について質問に答え、必要に応じて数字を入力するだけで自動的に確定申告書類が作成できます。
これらの質問に沿って進めていくと、確定申告書類や青色申告決算書を自動的に作成できる仕組みです。手順はサービスによって異なりますが、簡単に作業できることが一般的です。
2-3.インターネット経由で税務署に提出
会計ソフトで確定申告書類を作成できたら、税務署へ提出を行います。
作成した書類をプリントアウトして郵送で提出する方法もありますが、政府が運営する電子申告「e-Tax」に対応している会計ソフトを活用すれば、インターネット上だけで書類の提出を完結できます。
ただし、e-Taxで電子申告を行う場合には原則として以下の準備が必要です。
確定申告はインターネット経由で行う場合は、以下の流れで行います。
- e-Taxソフトをインストール
- 書類のアップロード
- 電子署名(マイナンバーカード情報の読み込み)
- 申告書データの送信
- 受付結果の確認
会計ソフト等で作成した書類をe-Taxの専用ソフトにアップロードし、マイナンバーカードの情報を読み込んで送信するという流れです。
上記の方法では専用のe-Taxソフトをインストールしますが、国税庁が運営する「確定申告書作成コーナー」というサイトから申請する場合はPCにソフトをインストールせずに確定申告を行うこともできます。
またスマホの「マイナポータルAP」というアプリをインストールして、スマホやタブレット経由で申告書を送信することも可能です。ただしマイナポータルAPの場合は青色申告決算書や収支内訳書が作成できません。機能が限定的となるため、マイナポータルAPを活用したい場合には申告できる内容について事前に調べておきましょう。
税務署に書類を提出したら、確定申告は完了となります。
2-4.税金の納付を行う(又は還付を受ける)
必要に応じて税金の納付を行います。確定申告を行う人の中には、税金を追加で納付する必要がある場合と、払いすぎていた分の還付を受けられる場合があります。
計算した結果、追加で納税が必要な場合には以下のような方法で納税します。
- 振替納税
- 電子納税(ネットバンキングなど)
- クレジットカード納税
- スマホアプリ納税
- コンビニ振込
- 窓口納付
事前に口座を登録しておけば、自動的に引き落とされる振替納税が便利です。振替依頼書もe-Taxで提出が可能です。
またネットバンキングなどインターネット上で完結できるシステムを活用すれば、すぐに納税できます。ただし納付の方法によっては手間がかかったり、手数料がかかったりする場合があるので注意しましょう。
還付を受ける場合には、口座番号を確定申告書に記入しておけば、後で自動的に還付金が振り込まれます。
3.おすすめの会計ソフト3選
ここではおすすめの会計ソフトとして以下の3つを紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
3-1.freee会計
freee会計はfreee株式会社が運営するクラウド会計ソフトです。国内のクラウド会計ソフトの中でもトップクラスに人気のあるソフトです。
freee会計の特徴は、専門知識がなく直感的に操作できるという点です。クレジットカードや銀行口座との連携もしやすく、損益分析などのレポート機能にも優れています。
freee会計の注意したい点としては、初心者向けに設計されているために経理の経験者にとってはかえって使いにくい可能性があるという点です。これから初めて会計ソフトを活用しようというのであれば、初心者向けでおすすめです。
3-2.マネーフォワード確定申告
マネーフォワード確定申告は、主に個人事業主の確定申告に適したメニューを提供するクラウドサービスです。
マネーフォワード確定申告なら、確定申告に必要な書類を自動的に作成してくれます。また、専用アプリも提供している為、さまざまなチャネルからアクセスして利用できるのが特徴です。
また一般的によく利用されている家計簿アプリ「マネーフォワードME」との連携も可能です。普段アプリで家計簿を付けているのであれば、より手軽に確定申告を行えます。
3-3.やよいの青色申告
やよいの青色申告オンラインも、国内で良く使われている会計ソフトです。やよいの青色申告オンラインもやはり簿記の知識が無くても初心者に使いやすいというのが特徴です。
またやよいの青色申告オンラインは初年度無償キャンペーンを実施しています。セルフプランであれば1年間無料で利用できるため、他のサービスよりも始めやすいというのがメリットです。
ただし、セルフプランの場合は電話やメールでのサポートは受けられません。サポートを受けたいのであれば、ベーシックプラン以上を選択する必要があります。
4.確定申告を円滑に進めるために知っておきたい3つのこと
ここからは、確定申告を円滑に進めるために知っておきたいこととして、以下の3つについて解説します。
4-1.確定申告ができる期間
確定申告ができる期間は、原則として対象となる年の翌年の2月16日~3月15日です。開始日や期限日が土日祝日の場合はその翌日が開始日または期限日になります。
例えば令和4年分(令和4年1月1日~令和4年12月31日分)であれば、令和5年2月16日~令和5年3月15日です。
上記の期間内に提出ができない場合でも受け付けてもらうことは可能です。しかし、期限後申告となるため以下が課せられます。
- 無申告加算税(本来納めるべき税額に応じた罰金)
- 延滞税(期限内に納付されなかった場合に利息分として加算される税金)
以上のものを支払う必要のないように、必ず期限内に申告するようにしましょう。
4-2.提出書類以外に必要なもの
確定申告を行う際に、提出書類以外に必要なものとしては以下の2つがあります。
確定申告時に社会保険料控除や医療費控除など、各種の所得控除、さらに住宅ローン控除などの税額控除を行う場合には控除証明書が必要となります。各種控除証明書は、種類によって送付方法は異なりますが、その多くは年末や年明けに対象の期間から郵送されます。
ちなみに、以前は提出するのに印鑑が必要でしたが、令和3年以降確定申告書への押印は必要なくなりました。
4-3.確定申告書を提出する税務署
確定申告書を提出する税務署は、お住まいの地域によって異なります。国税庁が運営するサイトで確認ができますので、以下で調べてみてください。
ちなみに、前述しましたが青色申告を行う場合には事前に税務署へ開業届と青色申告承認申請書を提出する必要があります。
5.翌年に確定申告を効率的に行うためにできる準備とは
それではこの章では、翌年から確定申告を効率的に行いたい!という方に向けて、これからできる準備を2つ紹介します。
5-1.普段から帳簿を付けておく
確定申告を簡単に行うのであれば、期中に帳簿を付けておくことを忘れないようにしましょう。できるだけこまめに帳簿を付けておくことで、いざ確定申告を行う際に作業がとても楽になります。
そのためには何度も言っている通り、会計ソフトの活用がおすすめです。会計ソフトを導入して定期的に更新して帳簿を付けておきましょう。
中には、ある程度データが溜まってから帳簿をまとめて付ける、という方もいるかもしれません。取引の数が少ない場合にはそれでもいいかもしれませんが、もしも帳簿も数字が合わないなどの場合にトラブルの元を探しづらくなってしまうため、なるべく帳簿は溜めずにつけておくことをおすすめします。
例えば月に1度や2カ月に1度といった頻度では、帳簿を付けておくようにしましょう。
5-2.必要書類を探しやすくまとめておく
必要な書類を後で探しやすいように、まとめておくことをおすすめします。
確定申告を行う際には、領収書や源泉徴収票、各種控除証明書類などさまざまな書類が必要となります。これらは普段からなるべく分かりやすいようにまとめておくと、後から申告書を作成するときに効率的です。
どこに何の領収書があるのか分からなかったり、医療費の領収書などを見失ってしまったりすると、それを探すだけで膨大な時間が取られてしまいます。例えばジャンルごとにジップ付きの袋に入れるだけでも、後からの作業は各段にしやすくなります。
6.事業規模が大きくなれば税理士へ確定申告の依頼も検討しよう
もしも忙しくて普段から会計作業ができない、という場合には税理士に依頼するのもひとつの方法です。税理士に依頼すれば、確定申告をするための時間を節約できます。
税理士に依頼するメリットとしては、以下が挙げられます。
- 時間を節約できる
- 正確に申告できる
- 最大限に節税できる
- お金のことについて相談できる
確定申告は、例え会計ソフトを活用して効率的に行ったとしてもある程度時間がかかってしまいます。また人によっては難しく感じる方も多いでしょう。税理士に依頼することで、そうした時間を削減できるのが魅力です。
日々の会計や確定申告に時間を使うのであれば、それらを税理士に委託することでその分本業に集中できます。税金の計算などの作業がストレスに感じる人にとっては、メリットが大きいです。
またそれだけでなく、申告の間違いを防いだり正しく節税を行えたりといったメリットもあります。
事業収益が1,000万円ほどになると、会計を税理士に依頼することを検討されるケースが増えます。それは、ある程度収入が安定しているのであれば依頼の費用をペイできるという事と共に、今後の事業収益をどのように運用すべきか(法人化の検討など)を税理士に相談できるという側面があるためです。
しかし、会計そのものに苦手意識を持っていたり、忙しくてリソースを割くのが困難であったりという場合には、収入に関わらず依頼するということを検討してもいいかもしれません。
もちろん、税理士に依頼する場合にはそれなりの費用がかかります。どのくらいの費用かについてはサービスによって一概には言えませんが、一般的には月額3万円~が目安です。つまり年間でいうと3~40万円くらいが相場※とされています。
これだけのコストがかかるため、ある程度の収入がある方でないと委託は難しいと言えます。逆にそれなりに収入があるのであれば、手間を考えると税理士への依頼を検討してみても良いでしょう。
7.まとめ
以上この記事では、会計ソフトを使って確定申告を効率的に行う方法や準備するものなど以下の内容について詳しく解説してきました。
この記事をお読みいただくことで、確定申告を効率的に行う方法を理解していただけたかと思います。ぜひこの記事を参考に、確定申告を行ってみてください。
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大山 俊郎
大山俊郎税理士事務所代表税理士
同志社大学商学部卒業後
父が経営する年商50億の会社へ入社
二代目経営者として
現場での下積みから
会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事
特に
・銀行との交渉
・経理の改善
・資金繰り
・事業承継の対策
などに尽力
ある親族との同族問題で自社の株式
を売却をした経験から
「会社のヒト・モノ・カネの管理は
会社と経営者一族の運命を左右する」
ことを痛感
日本随一の
「同族会社経営を経験した税理士」
として事務所を開設し
「会社にお金を残す節税マニュアル」
を開発
全国の同族会社の経営者・法人経営者
向けに「会社を強くする仕組み作り」
を指導