起業する前に知っておきたい、ビジネスの決め方と考え方【大阪谷町の税理士が解説】
サラリーマンとして雇用されるのではなく「起業して自分の事業を展開したい」と思うものの、何をしたらいいのか分かないという方のために、起業する前に知りたいビジネスの決め方と考え方を共有したいと思います。
起業というと何かとてつもなく大きなことを始めるような印象さえ持ちますが、実際はそんなことありません。
小さなアイデアでも「自らの事業=起業」となり得ますし、考え方次第では小さなアイデアが宝石にも、ただの石ころにも変えることが可能です。
起業のアイデア: ビジネスの決め方とは?
革命的な発明・商品などなくとも、ビジネスアイデアのヒントは日常生活のあらゆる場面に散らばっています。
毎日通う通勤電車の中、毎日の買い物や料理、仕事中だってスマホを触っている時だって、考え方次第でいくらでもヒントは見つかります。
あなたの周りに「色んなアイデアが次から次へと浮かんでくる人」っていませんか?「あの人は何故いつも斬新な企画やアイデアが思いつくんだろう?」と思ったことはありませんか?
あの人は特別だから・・・と、半分諦めていたらとても勿体ないです。
斬新なアイデアがポンポンと浮かんでくるようなアイデアパーソンでなくとも、ビジネスアイデアのヒントは身近なところに隠れていたりします。
大事なことはたった1つ、その「考え方」です。
起業アイデアの考え方: 得意なことから考える
起業のアイデアだからといって、何か特別な技術やスキルが必要なわけではありません。
確かに、それらを持っている人は、持っていない人よりも活かすべきものが見えやすいことと思います。
とはいえ、そのような人は全体のうちの少数派。多くの人は特別な技術やスキルではないところでビジネスヒントを得ています。
iphoneに代表されるアップル社も、斬新なデザインで掃除機人気を博したダイソンも、コンビニで発売されたプチ高級食パンも、多くのヒット商品は既出している商品から生まれていて、見たこともない画期的なアイデアや真新しいものばかりではありません。
中にはそういう革命的なものもありますが、多くは既存商品から視点を変えて派生したものです。
「このサービスやビジネス案は既出しているから使えない」ではなく、見方や考え方を変えるだけで成功に繋がる一歩を踏み出すことができます。
僕自身の例になってしまいますが、税理士という仕事はいわゆる既存の商品です。
税理士という仕事をしているからといってビジネスが上手くいくとは限りません。
でも、一般企業の経営者としての経験がある税理士は実は限られています。そこで、僕自身は経営者の視点から税理士というサービスを提供する!という気持ちで税理士として独立するという一歩を踏み出しました。
では、実際にどのように考えたらいいのでしょうか?
過去の経験から考える
あなたの得意なことはなんですか?
この質問に戸惑うことなくスラスラと答えが出てくる人は、出てきた答えを全て書き出し、ビジネス案として活かせるかを考えてみてください。
この質問に一瞬戸惑った人は、携わってきた仕事や過去の経験から得た知識などで「人より若干詳しい」と思うことを全て書き出してみてください。専門分野がある人はそれを活かすでもいいですね。
またまた僕自身を例にとって説明します。
僕は小さい頃から人の気持ちを理解できる、という特技がありました。
(もちろん「ある程度」ですし、フィーリングのようなものですが)
これがビジネス案として活かせるかどうかは、モチロンやってみないとわかりませんでした。でも、うまくいくという直感がありました。
特に税理士業界では、経営者さんの気持ちを理解せずに業界の常識を押し付ける、という面があります。その業界で、人の気持ちを理解できるという自分の特技は必ず経営者さんのためになる、という確信がありました。
画期的なアイデアを活かす
今まで培ってきた経験などとは全く違う、斬新なアイデアや画期的なサービスが既に浮かんでいるならそれを基にラフ案を作ってみましょう。
そのアイデアがどういう人に受け入れられるのかまでを考えられたら、次のステップ(ビジネス観点での精査)での作業が楽になります。
画期的なアイデアも、過去の経験からの派生も、特に思いつくものが無いという方は「自分自身の棚卸し」をやってみるといいかもしれません。これをすることで自分では見えていなかったことや、気付かなかった自分の強みを認識することができます。
得意なことを探す方法: 自分自身の棚卸し
得意なことが思い浮かばない人でも自分自身を棚卸しすることで、自分の強みやビジネス案が見えるようになります。
自分の経験や実績に自信が持てない人も、試しにこの棚卸しをやってみてください。すると、自分では気付きにくかったあなたの強みが文字となって現れ、自分の可能性を知ることができます。
①自分の強みを書き出す
自分自身が出来ることの中で、得意なこと(才能的な部分)や今まで培ってきた経験(実績)などを思いつくまま箇条書きにします。
仕事だけに限らず、完全なプライベートでも構いません。人と比べてどうというよりは、「自分の得意なこと」「好きが高じて詳しいこと」などを思いつくまま、思いつくだけ挙げていきます。
いったん出し切ったところで手が止まると思いますが、そこからさらに絞り出して全てを書き出します。
- 営業が得意
- コミュニケーションが得意
- 歌が上手い
- パソコンに詳しい
- 料理が得意
- サッカーが得意
などなど。
②強みをブレイクダウンする
上で書き出した強みを大分類として、それぞれの強みに詳しい情報を書き足していきます。
例)営業が得意 (これを大見出しとして詳細を補足する)
- 物販営業で〇年の経験
- 過去に〇回表彰された
- 顧客が抱えている問題を見つけ、解決するのが得意
- 営業プレゼンテーションが得意
- 自分の営業ナレッジを後輩に共有し、育てるのが得意
- 営業目標を達成するために必要な数字の分析ができる
- 新商品や改善点などのアイデアがよく浮かぶ
これと同じことを自分の強み(大分類)に対し、「強み → ブレイクダウン」の要領で行っていきます。
ここまでできたら一度手を止め、次に自分の弱みも書き出していきましょう。
③自分の弱みを書き出す
自分の弱みは一見マイナスなイメージに見えますが、実はここにもビジネスアイデアはあります。
浮かんだアイデア全てを自分の力だけで実現させなくとも、アイデアはいいけれどそこに対する実力(経験)や知識が足りなければ、それを持っている人と一緒に実現への道を目指すことだってできます。
もしくは、自分と同じように〇〇を苦手としている人を対象に、それを解決させる方法をサービスとして提供することだっていいビジネスアイデアです。
自分が苦手とすることなだけに、苦手な人の気持ちが痛いほどよく分かりますよね。それこそがまさに「痒い所に手が届く」求められているサービスなのかもしれません。
- 〇〇が苦手
- 〇〇は好きだけど、××はよく分からない
など、思うことありませんか?
特に2つめの「〇〇は好きだけど××はよく分からない」と思うものがあれば、これは大きなビジネスチャンスにもなり得ます。
分からない部分はそれを得意とする人と協働することで解決できますが、そもそも興味のあることでないと長く続かなかったりしますので、好きなことというのは意外と重要です。
ビジネス観点で精査する
前述した4つの方法(下記参照)を洗い出してみた結果はいかがでしょうか。
- 得意なことを活かす
- 画期的なアイデアを活かす
- 自分の強みを活かす
- 自分の弱みを活かす
初めから思い描いていた内容と同じだったり、ぼんやりとしていたアイデアがはっきりと明確になったり、新しい気付きや再認識できたことはありましたでしょうか。
これまでの工程でブラッシュアップしてきたビジネスアイデアも、そのアイデアやサービスにニーズが無ければビジネスとしては成り立ちません。
ボランティアではなく「起業」をするわけですから、そのビジネスアイデアで利益を出さなければ会社としての存続が危ぶまれます。
では次に、そのアイデアが市場にどれだけ必要とされているかを考えていきましょう。
市場ニーズを探る
目安をつけたビジネスアイデアが、市場に対してどれだけのニーズがあるのかが分からなければ、せっかくのいいアイデアを活かすことはできません。
では、そのニーズを調べるにはどうしたらいいのでしょうか?
できるならばリサーチ会社に依頼するのが一番確実で正確ですが、起業前のちょっとした下調べでわざわざリサーチ会社にお願いするのも躊躇しますよね。そんな時はGoogleなどの検索エンジンで調べられる限りのことを検索してみます。
総務省統計局などから出されてるマーケットデータや業界別・商品群別の動向なども見ることができるので、そのような統計データを使わない手はありません。
また、展開したいビジネスアイデアの業界にいる友人や知り合いなどを通じて、「活きた情報」を手に入れることもおすすめします。
統計データなどでは知り得ない、当事者だけが知っている業界情報なども知ることができ、市場ニーズや動向の現状を把握するのに役立ちます。
差別化を考える
成熟経済を迎えて久しい日本では、存在していないサービスなど無いと感じるくらい多くのモノ・サービスに溢れています。
前述した方法で浮き上がってきたビジネスアイデアも既出サービスの派生かもしれません。
ですが、既出しているサービスだからといって自分のビジネス案と内容・サービス・料金・対象が全く同じということはありませんよね。
その「他とは違う部分」に焦点を当てていくと、自然と競合との差別化に繋がっていきます。
そして、その競合他社との違いをはっきりすることで、自社製品(サービス)の強み・弱みも知ることができます。
起業する前に知りたいビジネスの決め方 まとめ
ここまでの過程で考え・書き出したことによって、当初感じていた「起業はしたいけど何をしたらいいのか分からない」といった悩みは消えていると思います。
それから一歩進んで、拡販戦略はどうしよう・・・などという新たな悩み起業はしたいけど何をしたらいいのか分からないが現れてくるかもしれませんね。だとしても、それはいい兆しです。浮かんだビジネスアイデアを基に、次なるステップを踏もうとしている証拠ですから。
ビジネスアイデアのヒントはあらゆる場面に散らばっています。
何てことない日常生活にもヒントはたくさん転がっています。
考え方次第で大きなビジネスチャンスにさえなり得ることを思い出してくださいね。
電話でもお申し込みOK
06-6940-0807
【受付時間】10:00〜18:00(土日祝除く)
大山 俊郎
大山俊郎税理士事務所代表税理士
同志社大学商学部卒業後
父が経営する年商50億の会社へ入社
二代目経営者として
現場での下積みから
会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事
特に
・銀行との交渉
・経理の改善
・資金繰り
・事業承継の対策
などに尽力
ある親族との同族問題で自社の株式
を売却をした経験から
「会社のヒト・モノ・カネの管理は
会社と経営者一族の運命を左右する」
ことを痛感
日本随一の
「同族会社経営を経験した税理士」
として事務所を開設し
「会社にお金を残す節税マニュアル」
を開発
全国の同族会社の経営者・法人経営者
向けに「会社を強くする仕組み作り」
を指導