「経営コンサルタント」の報酬は源泉徴収をすべきか?

 

税理士 大山俊郎


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弊所のお客様からこのようなご質問がありました。

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当社では、個人の経営コンサルタントと会社の経営改革に関してコンサルティング契約を締結しました。資格をお持ちでないので、源泉税を控除せずに、お支払いをしようと思っておりましたが、新しい経理部長に源泉税を控除すべきではないかと言われました。源泉徴収の必要はありますか?

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経営コンサルタントは所得税を源泉徴収すべきなのでしょうか?

 

法人が個人に報酬を支払う場合に、所得税を源泉徴収すべきか否か迷うことがあります。

弁護士、税理士、社会保険労務士などの資格を持っている人(行政書士を除きます)については、源泉徴収が必要であることはよく知られています。

 

資格を持っている人は源泉徴収するイメージです。

 

ところが、所得税法を確認すると・・・

 

所得税法の源泉徴収義務の規定は「限定列挙」です。

つまり所得税法(第204条以下)の条文に該当した場合のみ源泉徴収が必要で、該当しなければ源泉徴収の必要はないのが基本ルールになります。

 

ですが、所得税法に限定列挙されていなくても源泉徴収が必要な場合があるので要注意です。

 

例えば、経営コンサルタント。

法律上は「経営コンサルタント」という言葉は使われておらず、「企業診断員」という言葉が使われています。

この企業診断員の範囲に経営コンサルタントが含まれます。

こういう内容の法律になっています(※)。

 

※所得税基本通達204-15において、以下の旨が記載されています。

企業診断員には、登録された中小企業診断士だけでなく、直接企業の求めに応じ、その企業の状況について調査及び診断を行い、又は企業経営の改善及び向上のための指導を行う者、例えば、経営士、経営コンサルタント、労務管理士等と称するような者も含まれる。

 

結果として、企業診断員の範囲に経営コンサルタントが含まれ、結果、源泉徴収が必要となります。

 

源泉徴収をしなかった場合には、源泉徴収義務違反となり、追加で納税をする必要が出てきます。また、罰金としての税金も課される可能性がありますので、ご注意下さい。

 

今回はこれから起業する方にとっては少し難しかったかもしれません。

 

大阪谷町の税理士、大山俊郎でした。

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