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【手順】日本政策金融公庫で融資を申し込む場合に、本当に気を付けてほしいこと

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)

コストアップのメガトレンド。でも価格転嫁は不可能…
そんな時代を勝ち抜く唯一の方法が「強みに集中」し「利益を最大化」すること。まさに「薄利多売経営の終焉」とも言えるこの時代に、中小企業が勝ち抜くための『強み集中モデル』を伴走支援することを使命としている税理士。
代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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「日本政策金融公庫で融資を受けたい!」

 

起業するあなたなら、そう思ったらすぐに行動したくなるかもしれません。

 

でもちょっと待ってください!!

 

創業融資をあなた一人で手続きすることはもちろん可能です。

ですが、注意しておいていただきたいことがあります。

 

過去にたくさんの起業家さんが、自分で融資の申し込みをして大変な目に会っています。

中には、2000万円の融資を受けられるハズだった起業家さんが、ご自身で手続きをしてしまったがために融資金額を600万円に減らされてしまい起業ができなくなってしまった人も実際にいました。

 

この記事では、あなたが自分一人で創業融資の手続きをする場合に、忘れないでほしいことを説明しています。

 

「とりあえず申し込みます」

 

融資の審査に、「とりあえず」はありません。

 

どういうことかというと、あなたが融資の相談をしようと一人で日本政策金融公庫の支店に訪問します。

その際に、日本政策金融公庫の担当者と面談をします。

 

面談の中で次のような質問をしたくなります。

 

「2000万円借りたいんですけど、借りられますか?」

 

すると、日本政策金融公庫の担当者は

「借りられません」とも「借りられます」とも答えません。

担当者は審査権限がありませんので、当然の答えです。

 

では、何と答えるのでしょうか?

 

「借りられるかどうかは申し込まないと分かりませんので、『とりあえず』申し込みますか?」と答えるのです。

 

「ではお願いします。」

 

当然あなたはそのように言うはずです。

 

 

ここまではスムーズな流れだと思うかもしれません。

 

ところが後日…

 

「融資は難しいようです。理由はお伝え出来ません」

 

このような連絡がありました。

 

そして、「審査結果:不可」ということが日本政策金融公庫のデータベースに登録されてしまうのです。

次に融資を受けるときにはもちろんマイナスになります。

日本政策金融公庫の担当者としては、当然のことをしただけなのですが。

あなたが申し込みをしたのですから、審査結果はすべてあなたの責任になります。

 

 

あなたは、「借りられるかどうか」を知りたいだけだったはずですよね?

 

「審査をしてほしい。もしダメだったら融資を受けられない人として登録されても構わない」

とは思っていなかったはずです。

 

つまり、「借りられるかどうか」を相談してもいいのですが、とりあえずで「申し込みをしてはならない」というわけです。

イチかバチかで勝負したい人はどうぞ。

 

 

ではどうすればよかった?

 

日本政策金融公庫に相談する際に、第三者を通せば上記のような事態にはなりませんでした。

 

どういうことかというと、

 

日本政策金融公庫では、第三者を通した相談の場合は特別なルートで融資の審査をします。

 

つまり、あなたは「借りられるかどうか」を知りたいわけですよね。

この特別なルートを使う場合は、第三者と日本政策金融公庫との間で事前に「借りられるかどうか」をある程度判断するわけです。

「事前打ち合わせ」です。

 

この事前打ち合わせをすれば、たとえ

「今回の融資は難しい」

という結論が出たとしても、日本政策金融公庫のデータベースに登録されてしまうようなことは起こりません。

 

あなたは、ひとりで直接日本政策金融公庫に申し込むのではなく、日本政策金融公庫に属していない第三者に事前に相談するべきだったのです。

※日本政策金融公庫に相談に行くのは問題ありません。「申し込みはちょっと待って!」ということです。

 

まとめ

 

融資に関わらず、これから事業を始めるあなたにとっては知らないことが多いと思います。

 

「社会の常識が通用しない」とまでは言いませんが、経営者はこの記事のような失敗の積み重ねで大きく差が付いていきます。

 

失敗して学ぶのもいいのですが、知らないことで取り返しのつかない事態になるということもあります。

この記事が、創業融資を受けるあなたの一助になれば嬉しいです。

 

大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所代表税理士

同志社大学商学部卒業後
父が経営する年商50億の会社へ入社

二代目経営者として
現場での下積みから
会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

特に
・銀行との交渉
・経理の改善
・資金繰り
・事業承継の対策
などに尽力

ある親族との同族問題で自社の株式
を売却をした経験から
「会社のヒト・モノ・カネの管理は
会社と経営者一族の運命を左右する」
ことを痛感

日本随一の
「同族会社経営を経験した税理士」
として事務所を開設し
「会社にお金を残す節税マニュアル」
を開発
全国の同族会社の経営者・法人経営者
向けに「会社を強くする仕組み作り」
を指導

大山俊郎のプロフィール

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