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【実例】飲食店を開業する場合に、金融機関から融資を受ける方法【回答】

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)

光熱費や人件費高騰による大幅なコストアップ・・・
しかし、中小企業の多くはコストアップを販売価格に反映できず苦しんでいます。「薄利多売」の時代は終わり、中小企業でも「値上げ」が必須の時代になりました。
この時代を勝ち抜くために、弊所独自の「強み集中」利益最大化経営計画を通して中小企業の支援を行っています。

代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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融資を受けるには「自己資金」が足りない!?じゃあ飲食店を開業できないの?

 

教えて!大山さん!

 

【質問と回答】

 

(質問)

 

飲食店を開業するにあたって、悩んでいます。

 

私は半年以内に、大阪市内でオシャレな焼鳥屋さんを始めたいと思っています。

 

焼鳥屋さんを始めるにあたって、融資を受けたいと思います。

 

融資を受けるにあたって、いろいろとネットサーフィンをして調べていたところ、「自己資金」が必要という情報にたどり着きました。

 

私が融資を受けたい金額、1000万円からすると、200万円は自己資金が必要であることが分かりました。

 

ですが、自己資金(?)が100万円しかありません。必要な金額からすると非常に少ないので、大丈夫かな?と心配になっています。

 

今は、通帳に自己資金が約100万円あります。

でも、これでは足りないことは分かりました。

 

そこで相談なのですが、

 

今の勤務先から退職金が150万円もらえる「予定」なんです。

 

これを何とか自己資金とみてもらえたら最低限の自己資金があるということにならないでしょうか?

 

つまり、 退職金は自己資金と見てくれるのでしょうか?という相談なのですが。

 

(回答)

 

結論から言うと…

この場合、退職金がもらえる「予定」なので、自己資金とは見てくれません。

 

でも、Aさんの場合は、自己資金と見てくれるかもしれませんよ。

 

詳しく説明していきますね。

 

【融資の考え方と準備】

 

融資の審査は常に「総合的な」判断で行われます。

 

総合的な判断というのは、

 

個別の事情一つ一つではなく、でも個別の事情も考えながらも、

 

結局は実態や他の開業者さんとの公平性を見ながら金融機関なりの判断で金額を決めるという意味になります。

 

ご相談内容にある「退職金」について、

 

あくまでもアピールポイントとしてですが、

 

退職金がもらえる予定であることを

 

面談の ①準備段階 ②面談時 ③面談後 に、

 

大山から公庫担当者に説明するのがまず大切です。

 

ある事例では、大山から退職金がもらえる予定であることを詳細に説明したことで

 

信頼してもらい、 

 

退職金を自己資金に追加して審査を進めていただけました。

 

結果的に、融資金額を500万円のところを800万円にまで増やしてもらうことができました。

 

 

【金融機関が自己資金を求める理由】

 

自己資金を求める理由は、

 

起業のためにしっかりと計画的に準備をしてきたか?

 

これを証拠がある形で確認したいのです。

 

もちろん、財産が多ければ多いほどお金を貸す側としては貸しやすいというのはあります。

 

ですが、1000万円貸す場合に、自己資金が300万円でも500万円でも、じゃあ1000万円を貸すのに安心して貸せるということはありません。

 

結局は、飲食店の開業融資では、開業する「人」を重視します。

 

とは言え、「人」を見るのに金融機関の担当者が自分の判断で、主観で融資を決めてしまうわけにも行きませんよね。

 

そこで、「ある程度の計画性が証拠がある形でわかる」ということを融資の最低条件としているのです。

 

とすると、退職金をもらえる予定、というのは、この「ある程度の計画性」があると認められるのです。

 

【退職金がもらえる「予定」 ここが今回のポイント】

 

ただし、退職金がもらえる「予定」というのが引っかかると思います。

 

そこで、退職金を早めにもらう、退職金が振り込まれたらすぐに連絡する、という条件で融資の審査を進めてもらいました。

 

飲食店の開業融資では、このように臨機応変に対応することも必要になってきます。

 

【まとめ】

 

結局、どこに気を付ければいいのでしょうか?

 

この記事を読んでいる人が、同じように、自己資金が少ないけど退職金がもらえる予定、という場合はどこに気を付ければいいのか、最後にまとめておきますね。

 

・融資の審査は総合的に判断される

 

・自己資金と言っても一般常識より少し広い概念

 

・結局「人」を見たい部分もあるので、そのあたりは交渉

 

・「とにかくお金を借りたい」という主観が入りやすいので、交渉は一人でしないほうがいい

 

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    大山 俊郎

    大山俊郎税理士事務所代表税理士

    同志社大学商学部卒業後
    父が経営する年商50億の会社へ入社

    二代目経営者として
    現場での下積みから
    会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

    特に
    ・銀行との交渉
    ・経理の改善
    ・資金繰り
    ・事業承継の対策
    などに尽力

    ある親族との同族問題で自社の株式
    を売却をした経験から
    「会社のヒト・モノ・カネの管理は
    会社と経営者一族の運命を左右する」
    ことを痛感

    日本随一の
    「同族会社経営を経験した税理士」
    として事務所を開設し
    「会社にお金を残す節税マニュアル」
    を開発
    全国の同族会社の経営者・法人経営者
    向けに「会社を強くする仕組み作り」
    を指導

    大山俊郎のプロフィール

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