2020/04/20

あなたが節税をする目的は何ですか?【4種類あります】

 

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あなたが節税したいのはなぜでしょうか?

 

「今期は利益が出たが、来期以降はどうなるかはわからない。」

「税金を少しでも減らしておいて、今のうちにできるだけ多くのお金を残しておきたい」

 

というのが経営者としての本音ではないでしょうか。

 

では、税理士はどう考えているのか?

 

節税に強い税理士である大山が

節税対策を考える時に

どんなことに注意をしているのか

 

についてお伝えしますね。

 

節税とは何か?

 

節税とはそもそも何でしょうか?

 

節税の定義が明確でないと、結局なにをしたらいいのかが分からなくなっている経営者が多いのです。

 

私は、「節税」とひとことで言っても、その効果によって4つのものに分けられると考えています。

 

4種類の「節税」

1.永久に節税になるもの

2.納税を一時的にあとまわしにするもの

3.租税回避(そぜいかいひ)にあたるもの

4.脱税にあたるもの

 

この4つについて、ひとつずつ説明していきますね。

 

1.永久に節税になるもの

 

国の政策などで税率が異なる部分を活用して、

目の前の納税を減らし、かつ、将来的に納税額が増えないもの

 

たとえば、旅費日当、社宅家賃、役員賞与などの方法が考えられます。

 

旅費日当を例に挙げると、

 

ある程度規模の大きな会社では、会社の業務として出張すると旅費日当(出張手当)が支給されます。

 

日当をもらう側からすると、出張手当は所得税法上、非課税と定められています。しかも、所得税法上は実費精算を求められていないため、旅費規程で決められた金額を支給することが可能なのです。

一方で、旅費日当はその全額を会社の経費にできます。旅費日当については、法人税だけでなく消費税も節税することができますので非常に大きな効果が期待できます。

 

そして、この出張手当という方法は、会社の規模による制限はありません。あなたの会社でも、導入できるのです。

たとえば、ある会社(社長一人だけの小さな会社)では、年間150日の出張があります。

この社長の場合、出張手当が1日10,000円だったため、

日当だけで150万円を会社と個人の通帳にプールし、会社から社長個人に非課税(消費税も非課税)で移転することができました。

 

もし旅費日当を導入していなければ、会社の利益が150万円増えていることになり、

法人税率が40%とすると60万円を納税することになっていました。

結果として90万円が会社に残ることになります。

 

では内部留保として会社に残った90万円を社長個人に移転しようとするとどうなるでしょうか?

 

今度は社長個人に対して、所得税と住民税が約40万円かかるので、社長の手元には50万円しか残らないことになるのです。

つまり、旅費日当を導入することで、上下100万円の手取りの差が発生するということになります。

 

節税の中でも、永久に節税になる方法の代表例のひとつがこの旅費日当になります。

 

 

2.納税を一時的にあとまわしにするもの

 

将来は納税をしないといけないとしても、目の前の納税を減らすもの。

 

たとえば、経営セーフティ共済、倒産防止共済などが考えられます。

 

※1.「永久に節税になるもの」と2.「納税を一時的にあとまわしにするもの」では、大きな違いがあります。

 

同じ金額の納税額が減るとはいっても、

 

  • 税金の支払期限を延期するだけなのか、
  • 減る部分の税金を永久に払わなくてよくなるのか

 

によって効果が全く異なるのです。

 

3.租税回避にあたるもの

 

租税回避とは何でしょうか?

法律に従った方法で、ひとまずは合法のものです。

 

ただし、ここからが重要。

合法とは言っても、節税だけが目的になっている契約で、税金を減らすという効果を得るためのもの

です。

たとえば、マンション消費税還付などは租税回避にあたる可能性がある方法です。だからどんどん規制が厳しくなっています。

 

「租税回避にあたるから何か問題があるの?」

その答えは、

「あとから節税効果がなくなってしまうリスクがある。」

この1点です。

 

たとえ節税の効果が大きくても、最終的に税金が減らなければ意味がありませんよね?

 

とくに、投資したお金が返ってくるまでに時間がかかるものは要注意です。税に関する法律が変わってしまうリスクがある、ということをよく理解しておきましょう。

 

いずれにせよ、現時点だけで税金が減ることを考えるのではなく、

 

最終的にそのお金を「自由に使える」ようになるまでの期間を通して見た上で、節税の効果を考えておきましょう。

 

4.脱税にあたるもの

 

脱税とは何でしょうか?

完全に違法な行為で、法律を無視して税金を少なくすることです。

 

例を挙げると、領収書を購入する方法が一時期メルカリなどで流行しましたが、これは完全に脱税にあたります。

なので、今は見かけなくなりましたね。

 

この「脱税にあたるもの」には本当に注意していただきたいです。

 

意外なのですが、ここでいう「脱税にあたるもの」を節税だと勘違いしている経営者がいます。

「脱税だとしても、そこを何とかしてくれるのが税理士でしょ!」

ときっぱりと言い切る社長さんもいます^^;

 

脱税は間違いなく犯罪なので、「節税と勘違いしてました~」では済まされません。

 

節税の目的は?

 

節税対策の目的は、税金の支払いを少なくすることで手許に残るお金を増やすことだとします。

 

※節税対策の目的が、法人税や(事業の)所得税ではなく

後継者への株式移転による(譲渡)所得税や贈与税負担の軽減ということもあるでしょう。

納税をあと払いにするタイプの節税対策であっても、

一定期間だけでも利益水準を大幅に引き下げられることで自社株評価額を引き下げられれば、

事業承継の税負担を軽減するという目的を達成できることになります。

 

つまり、節税の目的によっては、同じ節税対策であっても、

有効な対策となったり、無意味な対策となったりするので、

その目的をはっきりさせることが必要なのです。

 

 

どの税目にいつ影響があるのか?

 

会社の節税というと「どうすれば法人の利益を少なくすることができるのか?」

ということが思い浮かびますが、節税はそれだけとは限りません。

 

税金の種類ごとにその課税の仕組みが異なるので、法人の利益を増やしても

個人の役員報酬を減らすことで社会保険料負担も含めたトータルのコストを減らす

ということも考えられます。

 

一方で、役員報酬を減らしすぎると、将来有利な課税方式により

受け取れる役員退職金の金額を少なくしてしまったり、

会社に残したお金を個人のものとする際には、

再度配当として多額の所得税が課税される可能性もあるので、

それらの功罪をトータルで考える必要があります。

 

つまり、お金は、会社で残すか、個人で残すか、

さらに、使い勝手に制約のある会社に残したお金については、

 

どうすれば個人で経済的なメリットを享受できるかを考慮した上で、

法人個人を通じた税負担等を最小にする「最適な役員報酬額」を算定するのです。

 

また、個人の所得についても、有利な所得と不利な所得があるため、

同じ金額を受け取るならばどうすれば有利な所得として受け取ることができるのかを考えます。

 

さらに、法人税の負担よりも消費税の納税額のほうが大きい会社の方が多く、

法人税よりも節税効果の大きい消費税の節税対策を優先すべきということも多々あります。

 

つまり、法人税だけではなく、消費税や個人の所得税・社会保険料などを

トータルに見据えてその節税効果を考える必要があるのです。

 

投資と節税を両立させる

 

投資を考える場合にはもちろんリターンを計算しますよね。

そのリターンの計算に、節税効果を入れるとどうなるでしょうか?

 

ーーーーーーーーーーーーーー

たとえば、100万円を投資しして150万円が返ってくるとします。

利回り50%の投資案件となります。

でも、その投資自体がすでにビジネスとして行っている事業の節税になって、50万円の投資になるとしたら…

利回り200%の投資案件になりますよね。

ーーーーーーーーーーーーーー

 

このように、すでに利益が出る事業を行っている事業者の場合は利回りの上昇という視点で節税を考えてみましょう。

 

他の経営要素への影響は?

 

あらためて、会社は何のために活動するのでしょうか?

 

会社は税金を支払うため、また税金の支払いを少なくするために

活動をしているわけではありません。

 

ですから、税金の支払いが永久に減るからといって、「100%節税対策を取るべき」とも言い切れません。

 

ビジネスモデルによっては、事業の安定的な拡大成長のため、金融機関からの融資がどうしても必要なケースもあります。

 

さらに、信用調査や建設業の経営事項審査など、従業員のモチベーションなどへの影響も考慮する必要があるのです。

 

節税対策を検討する場合には、この視点も忘れないようにしてくださいね。

 

税務調査のリスクも考えておこう!

節税対策は、安全確実なものであれば、「知っているか、知らないか」の差しかありません。

 

税務対策という「税務署と納税者の陣取り合戦」で、

より大きな成果を上げるには、時には税務署との軋轢は覚悟の上で

「一歩踏み込んだ申告」が必要な場面もあるでしょう。

 

その際に、

  • その「踏み込み」がどこまで許容されるものであるのか
  • どのくらいの確率で修正申告に応じざるをえないのか
  • その対策の「期待値」
  • 否認された場合のリスク(最悪の事態の想定)

を確認しておく必要があるのです。

 

これらのことをすべて踏まえて、節税対策を提案するのが節税のプロである大山の仕事なのです。

 

テキトーに都合の良いところをデフォルメし

「税理士は知らない」だの「税理士は教えてくれない」

だのという根拠不明な高額情報商材を売りながら、

 

「あとは顧問税理士にご相談ください」なんていうコンサルタントにはご注意ください。

 

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