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【決算書】これから独立する人でもイチから分かる、決算書の読み方!その3【損益計算書の読み方】

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)

光熱費や人件費高騰による大幅なコストアップ・・・
しかし、中小企業の多くはコストアップを販売価格に反映できず苦しんでいます。「薄利多売」の時代は終わり、中小企業でも「値上げ」が必須の時代になりました。
この時代を勝ち抜くために、弊所独自の「強み集中」利益最大化経営計画を通して中小企業の支援を行っています。

代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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銀行融資や創業融資でも必ず必要になる損益計算書(そんえきけいさんしょ)。

 

とても有名な書類で、決算書を知らない人でもその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

例えば、銀行が融資をするときに、会社の決算書のうち、この損益計算書だけは絶対に提出しなければなりません。

個人事業主で、厳密な決算書の提出を求められない場合でも、損益計算書だけはどうしても提出しなければいけないものです。

それぐらい重要な書類なのです。

 

では損益計算書の読み方のポイントは何でしょうか?

ただ、損益計算書をいくら眺めていてもヒントはでてきません。

結局は儲かったのか損したのか、黒字か赤字かだけしか分からないのです。

 

損益計算書の読み方のポイントは、「分析」です。

銀行融資、創業融資でも、損益計算書を『ある基準』で分析をします。

 

では、どうやって「分析」するのでしょうか?

 

 

損益計算書とは

 

損益計算書の説明をする前に、損益とは何でしょうか?

結局、儲かったかどうかです。儲かったかどうかが分かればそれでいい…

というわけには行きません。それでは、損益計算書の役割があまり感じられなくなってしまいます。

 

実際には、損益計算書では、本業と本業以外に分けて、どれだけ稼いでどれだけ経費を使ったのか、が分かるようになっています。

 

 

損益計算書を読むときのポイント

 

損益計算書を読むときのポイントは、次の2つ、と理解してください。

 

  • 本業と本業以外(さらに臨時的なもの)に分ける
  • 収益 - 費用=利益(または損失)となる

 

例えば、損益計算書を見てみましょう。

 

一番上に書いてある「売上高」を見ると、本業でどれだけ「仕事を取ってきた」かかがわかります。

「売上高」の次にある「売上原価」を見ると、本業で「稼ぐためにどれだけお金を使ったか」がわかります。

そして、売上原価の次にある「売上総利益」を見ると、本業でどれだけ「儲けた」か、がわかるようになっています。

 

 

損益計算書の読み方

 

 

ある会社の損益計算書を見てみましょう。

 

平成27年の損益計算書

売上高   1億円

売上原価  7000万円

売上総利益 3000万円

 

 

平成28年の損益計算書

売上高   1億2000万円

売上原価  8000万円

売上総利益 4000万円

 

平成27年と平成28年では、まず売上高が20%増えています。

売上高に対する利益率は、30%から33%に伸びています。

ここから、単純に営業活動をがんばっただけでなく、営業活動の質を向上できたことが読み取れるという仮説が立てられます(実際にはヒアリング等をしてはじめて答えがわかります)。

具体的には、かかった仕入などのコスト以上の提案をするなど、実際の価格以上の価値をプレゼンテーションできたことで、買い手が「高い値段でも購入したい!」と思ったのかもしれませんよね。

 

このように、損益計算書は、2期を比較してはじめて、決算書の読み方としての意味が出てきます。

できれば、3期を比較したいものです。

 

まとめ

 

損益計算書の読み方、そのポイントは…

 

比較して、分析しする

(分析した結果から、さらに仮説を立て、実際にどういう理由で増減をしたのか検証する)

 

ということでした。

 

 

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    大山 俊郎

    大山俊郎税理士事務所代表税理士

    同志社大学商学部卒業後
    父が経営する年商50億の会社へ入社

    二代目経営者として
    現場での下積みから
    会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

    特に
    ・銀行との交渉
    ・経理の改善
    ・資金繰り
    ・事業承継の対策
    などに尽力

    ある親族との同族問題で自社の株式
    を売却をした経験から
    「会社のヒト・モノ・カネの管理は
    会社と経営者一族の運命を左右する」
    ことを痛感

    日本随一の
    「同族会社経営を経験した税理士」
    として事務所を開設し
    「会社にお金を残す節税マニュアル」
    を開発
    全国の同族会社の経営者・法人経営者
    向けに「会社を強くする仕組み作り」
    を指導

    大山俊郎のプロフィール

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