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製造業の社長が「製造業出身の税理士」を選ぶべき最大の理由と5つのメリット

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)

光熱費や人件費高騰による大幅なコストアップ・・・
しかし、中小企業の多くはコストアップを販売価格に反映できず苦しんでいます。「薄利多売」の時代は終わり、中小企業でも「値上げ」が必須の時代になりました。
この時代を勝ち抜くために、弊所独自の「強み集中」利益最大化経営計画を通して中小企業の支援を行っています。

代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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とある工場にて・・・

 

先輩「○○さん、そのフライスで 昔、1000分の1ミリ公差の部品つくったことあるらしいで」

僕「でも、フライスのメモリが100分の1ミリまでしかないですよね?(どんなすごい技なんやろ?)」

職人さん(だみ声)「それはな!教えたろか(ニヤリ)!こうやるんや!!」

(フライスのハンドルを指先でチョンっ!指でやるんかい!)

 

・・・

 

僕が勤めた工場では、だみ声(笑)の職人さんがまだまだ働き盛りでした。
「汎用機」と呼ばれるモーター式の手動機械(フライス加工機といいます)。

その機械を手足の様に扱う職人さんがまだまだ元気だった時代に、機械加工の現場を経験しました。

 

今回は製造業の社長が鉄工所の現場経験がある税理士を選ぶ理由と最大のメリットをお伝えします。

 

メリット1:製造業の社長の「通訳」になります!

通訳

 

製造業の社長と話をしていると、税金のことが分からなさすぎる!という声をよく聞きます。

税金のことは税理士に聞けばいいんじゃないの?と思うかもしれません。

でも、税金のことを「分かるように」説明できる税理士は意外と少ないんです。

製造業の社長は言います。

「ザックリでええから、税金のことを分かりやすく説明してくれる税理士さんおらへんのかな~」

 

英語⇒日本語?

 

そこで、製造業の「元」二代目社長である僕が、税理士として製造業の社長が分かるように税金のことを「ザックリ」と説明します。

これは、例えるなら「通訳」のようなものです。

あなたが、英語でペラペラお話ししているスティーブ・ジョブズさんのプレゼン動画を見たいとします。でも動画を見ただけでは、英語が分からない人にとってはジョブズさんのプレゼンの良さは分かりませんよね?

そこで、同時通訳や字幕で日本語に翻訳してくれていると、ジョブズさんの言っていることが「ザックリ」とでもわかりますよね。

 

同じように、税金や法律のことばで成り立っている税の話を、「製造業の社長がわかるように」翻訳して説明します。

特に、僕は製造業の現場と二代目経営者を経験したからこそ、より分かりやすい翻訳をすることができるのです。

 

日本語⇒英語?

 

逆に、製造業の社長が言いたいことを、税務署や銀行さんに彼らが使う「税や金融の専門用語」を使ってお伝えします。

 

これも、「通訳」のようなものです。

あなたが、日本語しか使えないとします。でも、日本語がわからない英語圏の外人さんに伝えたいことがあるとします。

外人さんにとっては、あなたの伝えたいことは理解できません。

そこで、あなたが言いたいことを、同時通訳や文字を使って英語に翻訳してくれているとします。あなたが言っていることが「ザックリ」とでも相手に伝わりますよね。

 

これと全く同じように、税理士である僕が、製造業の社長が使う現場の言葉や業界用語を、税務署や銀行員が分かる言葉に翻訳してお伝えします。

特に、僕は製造業の現場と二代目経営者を経験したからこそ、製造業の社長の言葉をより分かりやすい言葉に変えて、税務署や銀行員に対して翻訳することができるのです。

 

 

メリット2:資金繰りに気を取られず、安心して仕事を受注できるようになります。

 

製造業にとっての永遠のテーマ

製造業では、資金繰りが経営上の大きなテーマですよね。
そんな製造業の現場から経営までを幸運にも経験できた税理士、大山俊郎が、製造業特有の問題を解決します。

 

僕はいつも、「製造業こそ本業に集中してほしい」そう思っています。

なぜなら、製造業の社長は間違いなく「やることが多い」です。

 

ものづくりは、機械化しているとは言え、まだまだ人の力で成り立っていると思っています。だからこそ、人の力を結集して経営する必要があります。

ある意味、職人であること(またはその要素)を求められてしまいます。

つまり、職人であり、かつ、経営者であることを同時に求められるのです。

なのに、社長であるあなたが本業ではなく資金繰りに右往左往してしまっていては・・・

 

製造業の経営者であるあなたなら、よくわかると思います。
仕事が増えると売上が上がる♪売上が上がると、お金が増える…とは行きませんよね。
逆に、仕事が増えると、その反面なぜか資金繰りがしんどくなる…というのが現実ではないでしょうか。

 

製造業で資金繰りが悪くなりやすい原因

製造業ではなぜ資金繰りが悪くなりやすいのでしょうか?
製造業の仕事の流れから、お金の流れを考えてみましょう。

製造業の仕事とお金の流れは次のようになります。

 

 

  1. 材料を仕入れると買掛金が発生し、買掛金の支払いが生じる
  2. 外注先へ加工を発注すると、外注先への支払いが生じる
  3. 製品を製造すると、製造に関わる経費(水道光熱費や人件費)の支払いが生じる
  4. 製品を販売すると、売掛金が発生する
  5. 売掛金を回収する

 

1から4までの間は、通常、お金の支払が先になります。
上記に示していない経費、例えば人件費や賃借料が発生します(経費ではありませんが、税金の支払いなども発生します)。

そして最後の最後に5の売掛金の回収によってお金が手元に入ってきます。

この1~5までの間は資金不足が発生します。つまり運転資金が必要になり銀行融資などの資金調達などが必要になります。

 

複雑だからこそ・・・

このように、製造業では、他の業種とは違って仕事の受注からお金が入金されるまでのタイムラグが非常に大きく、しかも複雑な工程をたどります。

さらに、大型の機械や高額のソフトウェアを購入する場合には注意が必要です。

借り入れをして購入するにしても、リースで購入するにしても、資金繰りを圧迫する可能性があります。

現金で購入する場合でも、追加で維持コストがかかることを忘れがちになるので、追加の維持コストを含めて資金計画を考える必要があります。

 

余談ですが、見積もりを出す際のタイムチャージにも影響するので、購入後はいつもと同じタイムチャージにしないようにご注意ください。
以上が、製造業ではなぜ資金繰りが悪くなりやすい大きな理由です。
では、このように複雑なしくみを持っている製造業が、資金繰りに気を取られずに本業に集中できるのでしょうか?

 

その方法の一つが、「資金繰りが見えるようにすること」です。もちろんこれがすべてではありませんが、大きな一歩になります。

 

資金繰りが見えるようにする方法

資金繰りが見えるようにする方法は、いくつかありますが実はあまり知られていません

経理業務や税理士業務と言えば、どうしても税務申告のための業務になりがちです。資金繰りのためにわざわざ資料を作ったりすることも少ないのです。

そこで、弊所では製造業の経営者のために資金繰りを見えるようにするために次のような方法を提案しています。

 

通帳を分ける

通帳を目的別に分け、一つ一つの通帳に目的を持たせることで、通帳の残高にアラート(警告)機能を持たせるという方法があります。

 

例えば、税金は期限までに一括で納める必要があることがほとんどです。

普段、この税金を意識せずに資金繰りを回すことが多いと思います。でも、そのままではいつか税金を納めることができなくなってしまいます。

そこで、運転資金を回すための口座とは別に、納税のための通帳を別で作るという方法があります。

こうすることで、普段の資金繰りのための口座とは別に資金を確保することができるようになります。

他の業種で実行されるお客様は少ないですが、製造業では特に、この「通帳を分ける」ということを強くおすすめします。

 

まとめると、

運転資金の口座の残高が減ってきた場合、資金繰りがしんどくなってきているというメッセージの役割を果たしてくれるようになります。

これが、通帳のアラート(警告)機能についての説明になります。

 

資金繰り表を作る

定期的に業績を報告する際に、資金繰り表を作成し、資金繰りの改善策について打ち合わせをするのも資金繰りを改善する方法のひとつです。

 

資金繰り表には、資金繰り実績表と資金繰り予定表の2種類があります。

資金繰り実績表は、過去の取引履歴から資金繰りの流れを見るためのものです。

資金繰り予定表は、過去の取引と、今後の予定を考慮して作成し、今後の資金繰りの予定を立てるためのものです。

資金繰りを改善するためには、実績表よりも予定表の方を重視する必要があります。

資金繰り予定表が、あなたの会社を守ってくれるのです。

 

メリット3:分かるまで何度でもご説明します。「黒字なのになぜお金が残らないの?」

 

資金繰りが見えるようにするために、どうしても一つ理解していただく必要があります。
それは、

「黒字(赤字)」と「お金の流れ」の関係を理解する

ということです。

黒字「なのに」お金が残らない、よく聞く言葉です。

でもこれ、「なのに」という逆接の接続詞ですが、これが誤解の元なのです。

黒字というのは、通常、決算や税務申告をするときに使いますよね?
決算をするときには色々なルールや解釈によって計算をします。
ということは、「黒字」というのは解釈にすぎません。
お金の流れは事実です。

つまり、黒字は「解釈」であり、お金の流れは「事実」なのです。

事実と解釈が異なるのは当然ですよね。

 

事実と解釈の違い

ちょっと分かりにくいかも知れないので、たとえ話をしてみますね。

 

ペットボトルに水がちょうど半分入っていても(事実)

半分しかないと思う人もいれば、半分もあると思う人もいる(解釈)

のと同じことです。

 

製造業は特に分かりにくい!

このように、「黒字」と「お金」の関係は複雑です。

でも、製造業ではさらにこの複雑さがプラスされます。

 

減価償却費と借入金の返済を例にとって説明します。

製造業では、機械などの投資について金額が大きくなり、「減価償却費」という「お金が出て行かない経費」が大きくなります。

また、投資に伴って、借入金の金額も大きくなることがあります。

 

減価償却費は経費になるが、お金は出て行かない。

借入金の返済は経費にならないが、お金が出ていく。

 

ですから、「黒字」と「お金」のズレが大きくなっていくんです。

 

 

メリット4:製造現場が分かるからこそ、税務調査でも安心です。

 

実は、税務調査では、業界特有の業務内容がポイントになることが多いんです。

製造業の社長であるあなたならお分かりかと思いますが、何かを製造すると必ず発生するのが「作業くず」や「副産物」ですよね。

製造業の税務調査ではこれらは当たり前にチェックされます。

 

このように、製造現場を知っている税理士であれば当然、「事前に」対策ができることがあります。

 

過去の税務調査で発覚した事例の一部です。

  • 外部に外注加工依頼中の資産の計上が期末評価から漏れていた。
  • 作業くず(スクラップ)の売却収入が漏れていた。
  • 工場内に置いた飲料自販機の売り上げが漏れていた。
  • 加工のために使う「冶具(じぐ)」を簿外にしていた(漏れていた)。
  • 高額な機械を買ったのに、受けられる投資減税を受けていなかった(投資減税の受け忘れ)。

 

特に、「投資減税の受け忘れ」。

これは税金を減らす方向に働くので、税金を追加で払わないといけない、という話ではありません。

逆に、自分から「税金を減らす権利」を放棄していたということになります。

こういう場合、調査官は教えてくれませんが、調査官の中には、「税金をもっと減らせたのに…」と思う人も少なくないそうです。

 

また、製造業特有の事情が分かっていると、税務調査官とのやり取りも有利になります。

税務調査では、調査官は業界特有の事情からお金の動きを把握しようとします。

その際、調査官は直接社長から話を聞きたいと思っています。でも、社長がすべてを答えてしまうと会社に不利になることをわざわざ言ってしまう社長も多いんです。

必要以上に厳しい調査をする税務調査官から、会社や社長を守るために税理士がいるわけです。

だからこそ、会社特有の事情やお金の流れを説明するにしても、税理士が社長の代わりに説明した方がいいんです。

 

一度税務調査が入った後も、製造業に詳しい税理士が顧問として付いていることで、税務署もひんぱんに調査に来る理由もなくなってくるというメリットもあります。

 

 

メリット5:「現場」が分かる税理士に、「事前に」相談ができることです。

 

鉄工所経験者だからこそ、

事前にヒアリングをすることができます

 

僕は、製造業のお客様の製造現場を必ず見に行かせていただいています。
そうすると、工程がどうなっていて、今後設備投資が必要な部分はどこかについてヒアリングをします。
事前に必要な設備を知っておくことで、僕の方から提案し、投資減税や補助金の申請を早めに手を打てます

 

社長に必要な専門家を紹介します

 

例えば、これはあるお客様から相談を受けたのですが、発明レベルの試作品を作っているのに特許を取得したことがありませんでした。
僕が提携している弁理士さんを2人紹介し、そのうち1人を顧問としてつけることになりました。
また、工場の移転先を探している、というご相談を受けた際にはすぐに不動産賃貸の業者さんを紹介し、移転先の工場としてピッタリな物件を探してもらいました。
このように、製造業特有の事情に詳しいので、各種専門家を社長の代わりに探してくることができます。

 

社長の悩みを先回りします

 

事前に「現場がわかる」税理士である僕に相談をしてもらえると、社長と同じ目線で現場を把握している僕が社長の悩みを先回りして対応します。

社長の悩みを「1を聞いて10を知る」という状態で事前の提案ができるのです。

 

例えば・・・

社長が、何の気なしに「CADが古なってきてんねん・・・」とつぶやいたとします。

僕は、「買い替える予定はありますか?」「今買い替えたら節税になるとしたら買い換えますか?」と聞きます。

社長の答えが「買い替える予定はある」だとしたら、僕はいくつかある節税策のうち、いくつかをご提案します。

このように、当たり前のように見える会話が、実は製造業の現場では行われていないことが多いのです。

 

製造現場の経験がある税理士なので、社長がいちいち全部説明しなくても、分かります。もちろん一度お話をしただけですべて分かるわけではありませんが。

社長との密なやりとりをすることや、現場を定期的に見せていただくことでどんどん詳しくなっていくことができます。

 

顧問税理士として、「社長以外で、会社のすみずみまでを知っている社内で唯一の専門家」として社長とともに成長していきます。

 

 

まとめ

 

製造業の社長が「鉄工所税理士」を選ぶメリットは5つあります。

  1. 製造業の社長の「通訳」になります!
  2. 資金繰りに気を取られず、安心して仕事を受注できるようになります。
  3. 分かるまで何度でもご説明します。「黒字なのになぜお金が残らないの?」
  4. 製造現場が分かるからこそ、税務調査でも安心です。
  5. 「現場」が分かる税理士に、「事前に」相談ができることです。

特に、1の製造業社長の通訳になれる!という事が最大のメリットです。

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    大山 俊郎

    大山俊郎税理士事務所代表税理士

    同志社大学商学部卒業後
    父が経営する年商50億の会社へ入社

    二代目経営者として
    現場での下積みから
    会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

    特に
    ・銀行との交渉
    ・経理の改善
    ・資金繰り
    ・事業承継の対策
    などに尽力

    ある親族との同族問題で自社の株式
    を売却をした経験から
    「会社のヒト・モノ・カネの管理は
    会社と経営者一族の運命を左右する」
    ことを痛感

    日本随一の
    「同族会社経営を経験した税理士」
    として事務所を開設し
    「会社にお金を残す節税マニュアル」
    を開発
    全国の同族会社の経営者・法人経営者
    向けに「会社を強くする仕組み作り」
    を指導

    大山俊郎のプロフィール

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