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創業融資はいつまで受けられる? 利用条件と申込時の注意点を解説

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期限

 

「創業融資を受けたいけれど、創業から期間が経過してしまい、もう無理かもしれない」

 

そんな風に諦めていませんか?

 

創業融資は、創業前や創業してすぐのタイミング以外でも、活用できる制度です。

いつまで利用できるのか、創業融資を受けられる期間や目安金額、流れ、注意点を解説いたします。

 

創業融資はいつまで受けられる?

 

日本政策金融公庫が国民生活事業として扱っている創業融資。

正式には「新創業融資」という名称の制度です。

 

日本政策金融公庫のホームページにある利用条件を見てみると、対象者は、

 

「新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方」

 

と書かれています。

 

事業をはじめる前に、創業計画書などを提出の上、事前融資を受けるケースが多いのですが、事業開始後の税務申告を2期終えていない場合は、いつでも申請可能です。

 

事業開始後税務申告2期とは

 

事業開始後の税務申告2期、と言われても、どのタイミングなのか分からない方が多いと思います。

 

期末の考え方は法人と個人事業主で違うため、それぞれの対象時期をたしかめておきましょう。

 

法人の場合

 

法人の税務申告は、1期の終わりが会社設立して最初の決算日、2期目の終わりが、会社設立して2度目の決算日となります。

 

会社設立日は、事業を開始した創業日ではなく、法人登記日を指します。

 

決算日は会社によって違うため、創業融資を受けられる期間もそれぞれ変わります。

 

仮に決算日が3月31日の場合、2023年4月に会社設立している場合は、2025年3月31日までの約2年、創業融資を利用できます。

 

逆に3月31日が決算日で、2023年2月に会社設立した場合、1期の終わりが2023年3月、2期の終わりが2024年3月となり、1年と少しの期間しか創業融資を利用できません。

 

これから会社設立を検討しているけれど、すぐに創業融資を利用する予定がない、という場合は、決算日の翌日に起業すると、制度を最大限に利用できます。

 

個人事業主の場合

 

個人事業主の場合、12月31日が各期の終わりになります。

 

開業届を出した後、1回目の12月31日が1期の終わり、2回目の12月31日が2期の終わりです。

 

個人事業主の場合は、1月1日に開業届を出すと、最大限の期間、創業融資を申請できます。

 

 

 

創業融資で借りられる目安金額

 

創業融資で借りられる金額は、最大3,000万円です。

運転資金として融資を受ける場合は、最大1,500万円までとなります。

 

事前の審査で

 

・その金額が必要な理由

・自己資金はいくらあるのか

・これまでの経験やスキル、資格など

・どのように返済していくのか

 

といった点を書類や口答で伝え、事業計画として遂行する能力があると認められた場合、融資が受けられます。

 

最大金額は3,000万円ですが、100~1,000万円程度の融資になるケースが多くみられます。

 

 

創業融資を受ける流れ

 

日本政策金融公庫の新創業融資は、審査に通れば約1ヶ月程度で申し込みが完了します。

2期の終わりを過ぎてしまわないように、できるだけ早めに申請しましょう。

 

創業融資を受ける流れは以下の通りです。

 

1.管轄支店を決定

日本政策金融公庫のサイトから、申し込みをする管轄支店を決定します。

その後、窓口で創業融資申請に必要な書類を受け取りましょう。

 

2.融資の申し込み

必要な書類を提出します。提出は郵送で構いません。

 

3.面談・審査

面談の通知が郵送されます。

審査を通過できるように、資金の使い方など、質問への回答を用意しておきましょう。

清潔感のある服装、髪型、言葉遣いで臨んでください。

 

面談の後、事務所や店舗の実地調査が行われるケースが多いため、いつ人が来ても良いように準備しておきましょう。

 

4.審査結果の通知

融資が受けられる場合も、受けられない場合も、郵送で結果が通知されます。

 

5.融資実行

審査に通った場合は、指定の手続きの上、融資が実行されます。

通知から数日で融資を受けられるケースがほとんどです。

 

 

創業融資を受ける際の注意点3つ

 

創業融資を受ける際、覚えておきたい注意点があります。

トラブルを避けるために、3つのポイントを知っておきましょう。

 

すぐ再審査はできない

 

創業融資の審査に落ちてしまった場合、半年以上期間を空けないと再申請ができません。

タイミングによっては、半年後が2期の終わりを迎えてしまうケースもるため、1回で審査通過できるように、入念な準備が必要です。

 

書類の不備などで許可が下りない場合は、速やかに再審査が受けられる場合もあります。

 

自己資金が少ないと融資額が下がる

 

創業融資は、自己資金が少ないと融資額が下がると言われています。

審査基準は明確にされていませんが、大きな金額で融資を受けたい場合は、事前に自己資金をしっかり確保しておくと、希望に近い金額での融資を受けやすいでしょう。

 

法人成りでの開業日リセットは不可

 

個人事業主が法人成りした場合、会社設立のタイミングで創業融資が受けられるのでは、と思いがちですが、法人成りでの開業日リセットはできません。

 

開業届を出してから、2期の終わりをすでに迎えている場合は、創業融資の対象外になると覚えておきましょう。

 

 

まとめ

 

創業融資は、創業後2期目を迎えるまでであれば、利用可能な制度です。

会社設立日や開業日をたしかめた上で、いつが2期に終わりになるのか、チェックしておきましょう。

 

申請する場合は、創業融資申請から融資実行までの期間を考慮の上、期日に間に合うように書類作成や準備を進めてください。

 

事業をはじめてから数年は、資金が不足しがちな時です。

融資を検討していて、2期の終わりにまだ間に合うようなら、早めに創業融資を申請し、事業を安定させましょう。

 

大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所代表税理士

同志社大学商学部卒業後
父が経営する年商50億の会社へ入社

二代目経営者として
現場での下積みから
会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

特に
・銀行との交渉
・経理の改善
・資金繰り
・事業承継の対策
などに尽力

ある親族との同族問題で自社の株式
を売却をした経験から
「会社のヒト・モノ・カネの管理は
会社と経営者一族の運命を左右する」
ことを痛感

日本随一の
「同族会社経営を経験した税理士」
として事務所を開設し
「会社にお金を残す節税マニュアル」
を開発
全国の同族会社の経営者・法人経営者
向けに「会社を強くする仕組み作り」
を指導

大山俊郎のプロフィール

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