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【ご相談】創業融資の気になる疑問。業界によって審査が通りにくいって本当ですか?

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)
経営者から年間100件以上の相談を受けている税理士。
中小企業を応援することが大好きで「100年続くように会社の経営をサポートすること」を使命としている。夢は日本中の中小企業を「お金が貯まる会社」にすること。
代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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大阪で税理士事務所を経営している大山です。

創業融資にも力を入れています。ありがたいことに創業融資関係のお問い合わせが増えており、実務に基づいた創業融資の経験談が増えました。

 

今日はお客様から聞かれることの多い質問「業界によって創業融資の借りやすさに違いはありますか?」という内容についてお話を進めます。

 

 

業界によって創業融資の借りやすさの違いは…スバリあります!

 

 

創業融資の借りやすさは業界によって違いはあるのか否か。気になりますよね。

結論から先に言いますね。

 

 

 

正直、業界は関係あります!

 

 

日本政策金融公庫の創業融資とは、これから起業を志す人を応援するために存在するもの。業界によって借りやすさが変わるなんてなんだか不公平に見えますよね。しかしながら、創業融資の性質を理解していただくと不公平に見えるこの現象も少しはご理解いただけるはずなので説明しますね。

 

 

創業融資とは

 

創業融資について、改めておさらいしておきます。

創業融資とは日本政策金融公庫の商品で、起業して2年以内の起業家が対象となります。他の融資と決定的に違うのは、これまでの実績を見て融資するか否かを判断することができないということです。

 

 

では、創業融資は何を基準にして融資するかどうかを決めているのでしょうか?

 

答えは「将来性」です。これだけだと抽象的なのでもっとわかりやすく言うと「お金を貸して返済できるほどこの起業家のビジネスは売り上げが見込めるのか?」という点です。ですから将来性がクリアでない要素のある業界は、残念ながら審査を通りにくいのです。

 

僕の経験上わかっている融資を借りづらい業界について具体的に説明します。

 

 

創業融資が借りづらい業界その1 芸能関係

 

残念ながら創業融資の審査を通りづらい業界と言えるのが、芸能関係です。

 

 

理由は先ほど書いた通り「この先の売り上げ」という点において安定していると言い難いことです。

 

他の業界と比べてみます。例えば飲食店業界。飲食店は設備投資が多く必要なのにも関わらず競争が激しく廃業率が高いため挑戦することが難しい業界です。しかし売り上げ見込みの点で言えば、立地条件である程度予測ができます。またある飲食店のファンがいたとしても、毎日通い続けるほどのコアなファンは稀でしょう。実際お店に通って来る人はコアなファン層以外の売り上げで商売成り立つ見込みがあるのです。

 

これを芸能業界を比較します。芸能人の収入は彼ら彼女らの人気でなりがっています。スポンサーがつくのも、グッズが売れるのも人気ゆえ成り立っているのです。アイドル的な売れ方をしている方であれば、1人でグッズを多数買うようなコアなファンもたくさんいるはず。とっても素晴らしいことですが、これは人気があるからこそ可能になること。

 

 

ではもしもスキャンダルがあったらそうでしょう?残念ですが、離れてしまうファンもいるでしょう。スポンサー契約もなくなるどころか、場合によっては違約金が必要なケースもあります。

つまり芸能界は、当たれば大きいがその人気は水物であり不確定要素が多いと言えます。

 

じゃあ芸能関係者はどうあがいても創業融資を借りられないのですか??

 

 

いえ、そういうわけではないです。

芸能関係の方で多いのが、芸能以外のビジネスを兼ねていること。この場合であれば芸能以外の業界でアプローチすることが可能です。

 

 

創業融資が借りづらい業界その2 中国への輸出業

 

もう一つ創業融資を借りにくい業界があります。

お仕事内容が中国に輸出業をしている方も創業融資を借りる上ではかなり不利です。

 

 

これも理由があります。

何度も書いている通り創業融資の審査で見ているのは「将来性」であり「返済できるほどの売り上げが見込めるか」という点です。よって基本契約書や発注書といった日本のビジネスシーンでは当たり前とも言える書類の締結はマストです。

 

ところが中国ではこういう書類を交わさないことが圧倒的に多いのだとか。お国が違えば文化も違うのは仕方がないことなのですが、創業融資を借りる上でこれは正直不利です。

 

 

とはいえ、この場合も「中国との輸出業をしていたら絶対に借りれないの?」と言われたらそうではなくて、ボトルネックとなっている契約書の締結問題をクリアにできれば可能性はあります。

 

 

借りやすい業種は??

 

 

ここまで創業融資を借りにくい業種についてお話しました。では逆に借りやすい業種はあるのか?について考えてみました。

 

僕が融資を借りるお手伝いをした中でもダントツで借りやすかった業界は「建設業」です。

 

 

建設業はどんなに少額であっても発注書、契約書を必ず交わす文化がすでに出来上がっています。契約書類がきちんとあるということは、売り上げ予測がわかりやすい=融資を借りやすいのです。

 

このような業界風土がなぜできたかと言えば、建設業は時に人命に関わるトラブルが起きかねない業界です。しかも建設業自体がそもそも許可がないと始められない。それだけ成すことの影響と責任が大きからと言えますね。

 

借りにくい業界、借りやすい業界共通して言えることは日本政策金融公庫が融資審査で何より重視しているのは「売り上げ予測」であること。特定の業界に対する偏見があるのではなくて、売り上げ予測が立てやすい=借りやすい、立てにくい=借りにくいとういことなんです。

 

 

まとめ

 

創業融資が借りやすい業界、借りにくい業界はあるのか?というテーマでお話しました。

 

正確に言えばこの業界だから借りられない、というものはありません。ここまでお話した通り売り上げ予測が不確実になる要素を孕む業界は結果的に審査に不利であるとのは事実です。しかしその不確定要素を取り除くことができれば不利だと言われている業界であっても創業融資を借りることは十分に可能です。

 

弊所では、一見難しいと思われた融資を通過した事例も数多くあります。もちろん違法なやり方などではなくて、お客様への丁寧なヒアリングとお客様と二人三脚で作ることでできる説得力の高い資料作りゆえ可能になっています。創業融資でご質問があればお問い合わせください。

 

 

無料相談も行なっているので、気になった方はぜひご相談くださいね。

 

大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所代表税理士

同志社大学商学部卒業後
父が経営する年商50億の会社へ入社

二代目経営者として
現場での下積みから
会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

特に
・銀行との交渉
・経理の改善
・資金繰り
・事業承継の対策
などに尽力

ある親族との同族問題で自社の株式
を売却をした経験から
「会社のヒト・モノ・カネの管理は
会社と経営者一族の運命を左右する」
ことを痛感

日本随一の
「同族会社経営を経験した税理士」
として事務所を開設し
「会社にお金を残す節税マニュアル」
を開発
全国の同族会社の経営者・法人経営者
向けに「会社を強くする仕組み作り」
を指導

大山俊郎のプロフィール

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