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【起業家】【銀行融資】起業家のための銀行交渉術!はじめから交渉負けしないシクミを作れ!シリーズその①~売上の入金口座~

大山 俊郎
監修者 大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所 代表 大山俊郎(おおやま としろう)
経営者から年間100件以上の相談を受けている税理士。
中小企業を応援することが大好きで「100年続くように会社の経営をサポートすること」を使命としている。夢は日本中の中小企業を「お金が貯まる会社」にすること。
代表的な著書は「SWOT分析を活用した【根拠ある経営計画書】事例集」。

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売上の入金はどの口座に入れるのがいい?

 

売上の回収金が入金される銀行は、融資を受けている銀行「以外」の銀行にしてください。

 

例えば、サービスを提供して、請求書を発行します。その請求書に振り込みをしてほしい銀行(たとえばA銀行)の口座情報を書きますよね?

その、振り込みをしてほしい銀行(A銀行)は、あなたの会社が融資を受けている銀行(たとえばB銀行)とは別の銀行にしてください。

 

なんでそんなめんどくさい事…?

 

実は、売掛金(売上債権)も(事実上)担保に取られてしまうからです。

 

※ただし、債権を売却して現金化するということは、事前段階で念書をもらっていないといくら銀行でも決してできません。本来は債権譲渡担保特約がないとできないことです。

 

実際に銀行が何をするのか、説明しますね。

 

銀行は、あなたの会社の口座に売上金が入ってきた事実を確認して、あなたの預金口座を「預金ロック」するということができてしまいます。

例えば、融資の返済残高が100万円あるとします。今、その返済が3カ月分滞っています。そこへあなたの得意先から100万円振り込まれ、銀行の預金残高が100万円を超えました。

そこで、銀行は融資の返済を確保するために「預金ロック」をすることができてしまうのです。

 

ただ、それをそのまま(返済の意思があるものと解釈して)相殺するということは絶対にできません。

 

※預金ロックについて、詳しくはこちらの記事で書いています。

 

特に、あなたの会社が一回でも融資の返済を延滞していたら、この預金ロックが行われる可能性が出てくるので注意が必要です!!

 

ではどうすればいいのでしょうか?

 

おすすめの回避方法としては、万が一延滞しそうであれば、早めに返済計画の変更(リスケ)の交渉に入ることです。※でも、その前に、起業家であるあなたは、そもそも事前の段階で融資を受けている銀行に売上入金口座を作らないようにしてくださいね。

 

実話

融資を申し込んだ段階で、銀行によっては「売上の入金口座は必ずうちの銀行にすべて変えてくださいね」と直接お願いされるかも知れません。実際に、弊所のお客様で銀行からお願いされた方がおられました。冗談のような話ですが、本当の話なんです…

 

 

 

でも!もう口座を作ってしまっていますが…

そうは言っても、すでに融資を受ける銀行に売上入金口座がある方もおられると思います。口座を作ってしまっているものは仕方ありませんよね。

 

売上入金口座は、返済が遅れそうだと思った段階でもいいので、すぐに別銀行に口座を作って、変更するようにしてください。いまからでも遅くはありませんので。

 

ただし、注意が必要です。

取引先に電話して、「入金はこっち(別の銀行口座)にしてほしい」とお願いします。ただ、取引先から「なんで変えるの?」と言って不審がられるかもしれません。

それでも「いや~新しく付き合っている銀行から取引してくれってうるさいから」と、さらっと流せばいいだけです。

もちろん、返済が遅れてから口座を変更しても遅いので、注意してください。

 

銀行との交渉では、「はじめから交渉負けしない仕組みを作っておく」という考え方をいつも心がけてください。

 

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大山 俊郎

大山俊郎税理士事務所代表税理士

同志社大学商学部卒業後
父が経営する年商50億の会社へ入社

二代目経営者として
現場での下積みから
会社のヒト、モノ、カネ管理まで従事

特に
・銀行との交渉
・経理の改善
・資金繰り
・事業承継の対策
などに尽力

ある親族との同族問題で自社の株式
を売却をした経験から
「会社のヒト・モノ・カネの管理は
会社と経営者一族の運命を左右する」
ことを痛感

日本随一の
「同族会社経営を経験した税理士」
として事務所を開設し
「会社にお金を残す節税マニュアル」
を開発
全国の同族会社の経営者・法人経営者
向けに「会社を強くする仕組み作り」
を指導

大山俊郎のプロフィール

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